Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
「無駄が多いな、第三番は?」
「五丁目の尺八の師匠竹童、四番目は御家人伊保木金十郎様の倅で、まだ部屋住みの金太郎――名前は強そうだが、女に惚れて病気になる位だから、人間は大なまくら」
「五人目は?」
「金沢町の地主、江島屋鹿右衛門の養子与茂吉」
「六人目がお前か、五人じゃ数が悪いな」
「六阿弥陀と間違えちゃいけません」
「ところで、それだけの男を病みつかせる疫病神は何処に居るんだ」
「疫病神じゃありませんよ、江戸一番のピカ/\する娘で、このまま放って置いたら、講中がふえるばかりだから、恋患いを束で数えることになりやしないかと心配して居る位のもので」
「言うことが馬鹿々々しいな」
「その惚れられ手は、親分も聴いて居るでしょう、この半歳か一年の間にメキ/\と綺麗になった、金沢町の大地主、江島屋鹿右衛門の一人娘お艶」
「何んだ、あのお艶坊か――俺はまた何処のお姫様の話かと思ったよ」
「ね、親分だって驚くでしょう、あれは毛虫が蝶々に化けたようなもので、――その蝶々だって、並大抵の蝶々じゃありませんよ」
「蝶々にも並出来と別誂えとあるのか」
「揚羽のお艶というんだから、大したものでしょう」