Japanische Klassiker mit Furigana
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme
怪賊現わる
相手は美術品に異常の執心を持つらしき黄金仮面である。彼が不二子をそそのかして盗み出させたとしか考えられぬではないか。
という訳で、大鳥氏としては、いくら黄金仮面逮捕の為とは云え、可愛い令嬢に悪名の立つことは好まぬ。併し打捨てては置けぬ問題だ。と考えあぐんだ末が、出入りの者の助言で、素人探偵として令名ある明智小五郎を訪ねて、ひそかに智恵を借りることにしようと相談が纏まったのである。
怪賊現わる
「で、お嬢さんは、どんなに尋ねても、何もおっしゃらぬのですか」
「左様でございます。平常は誠にお優しいお方ですが、今度丈けは、どうしたものか、まるで人間が変ってしまった様に、お話にならぬ強情で、実に主人も困り切っております」
「恋です。恋の力ですよ。よく分りました。あの賊の最近の動静が分った丈けでも、僕は非常に有難いのです。だが、令嬢のお名前が出ぬ様に、黄金仮面丈けを始末して、絵巻物を取戻すというのは、仲々むつかしい仕事ですね。が、お引受けしましょう。何とかやって見ましょう」
明智のたのもしい返事を聞いて、尾形老人はホッとした様子であった。
「どうかと心配を致しましたが、御快諾を得まして、主人もさぞ喜ぶことでござりましょう。