Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おうごんかめん

黄金仮面

江戸川 乱歩

Lesen Sie 黄金仮面 (おうごんかめん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.357 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

「それが、迂闊なことに、居眠りをしていて、少しも知らぬというのです」

「エッ、居眠りを」

明智が叫ぶ様な声を出したので、一同思わず、隣室の不二子さんの方を眺めた。今の声が彼女の目を覚しはしなかったかと気遣ったのだ。

「まだ日が暮たばかりなのに、年を取った方が居眠りをするというのは、変ではありませんか。アア、ここに紅茶茶碗がありますね。お豊さん、あなたもこれを飲んだのですか」

乳母が飲んだと答えると、明智はその茶碗を手に取って、一寸中を覗いたかと思うと、カチャンとひどい音を立てて、テーブルに置いた。

一同が、又ハッとして隣室を見る。

明智は、さっきの叫声といい、今の仕草といい、なぜか故意にひどい音を立てている様に見えるではないか。

「お嬢さんまで眠り薬を飲まされたのでしょうか。さっきから見ているのに、あの方は身動きもなさらないではありませんか」

それを聞くと、大鳥氏がギョッとして明智の顔を見つめた。

若しや不二子は、殺されているのではあるまいかという恐ろしい考えが、ふと頭をかすめたからだ。

「僕の推察が間違っていなかったら、凡ての謎はあのベッドの中に隠されているのです」