Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かんかんむしはうたう

かんかん虫は唄う

吉川 英治

Lesen Sie かんかん虫は唄う (かんかんむしはうたう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.006 Zeichen · 182 Bildschirme

Aozora Bunko

男女のユダ

で――翌日、その柳田商会へ、電話でたずねてみることにした。電話口に出たところはたしかにあの狒々旦那であった。

「……はあ、はあ、お光ですか。お光ならば、こちらへ来るのをお待ちになるよりも、明日、根岸の方へ行ってお探しになる方が早うございますよ。根岸? ……え、あの、競馬場です。何でも、明日が初日だそうで、あいつめ、屹度そこへ参っているに違いございませんから。――しかし、貴方様は? え? え? どなた様で」

諄く訊くのを、おかしく思いながら、常は、中途で受話器を切った。

男女のユダ

――その頃まだ横浜の子ども達は、親達の伝統的な異端視をうけて、聖書を手にしながら歩いてゆく牧師や、花屋の軒先に立っている黒いバテレン・マントを着た耶蘇の尼さんを見ると、こんな歌を唄って逃げた。

耶蘇!

ミソ!

てッか味噌ッ。

と。――だが異人さんはそんな時、人のいい笑い顔を何事かと振り向けているだけだった。かえって日本人である花屋の爺さんなどが、おとくいを怒らしてはという懸念から、

「こいつらッ、清正公様のお堂の蝋燭で洟でもかんで、ほッけのてえこでも叩いてけツかれ!」

と、花桶の水を往来へぶち撒いて叱った。