Japanische Klassiker mit Furigana
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ちめいのけんきゅう
地名の研究
柳田 国男
Lesen Sie 地名の研究 (ちめいのけんきゅう) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 176.308 Zeichen · 347 Bildschirme
これがために地名は大多数は消えてしまった。少なくも公けのものではなくなった。我々が本籍住所の表示には法規上大字より小さい地名は不用である。将来このままで進んで行くならば小さい地名はおいおいに忘れられてしまうであろうと思う。
ここまで考えて来ると、明治十七年前後に内務省で集めた『郡村誌』という地名集はたとい揃ってはいないでも非常に貴重な文明史の材料を包含しているものと言わねばならぬ(註、本資料の現存せぬことについては後文に見ゆ)。この地名集は三四百冊もある。内務省から内閣文庫へ移り、ただ今は文科大学の保管に属している。小字のある町村は小字まで、ない町村は字まで網羅してある。日本の半分ほどしかない。大冊三四百であるゆえに見る人が少なく少々虫が食べていてしかも複本がない。予は地学協会の幹部の方々に対し深く望むところがある。ただしたいていお察しでもあろうからくどくはいわぬ。
字の地名は小字に比べるとはるかに永い寿命があろうと思う。何となれば字の地名は最も多く我々の生活と結合しているからである。農業に従事する者はもちろん農をやめて教員なり役場吏員なりになっても、朝夕の会話に用いる必要が多く、どうしても忘れることはできまい。