Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

それを知っているから金助は、また儲けの種にありついたように、前祝いかたがた獣肉茶屋で一杯飲んで、上機嫌で両国の河風に吹かれながら橋を渡って行くものと見える。

こうして有頂天になって橋の半ばまで来た金助が、急に何かにおどかされたように、よろよろとよろけると、踏み留まることができず、脆くもバッタリ前に倒れて、暫し起き上ることができません。

「御免よ、御免よ」

金助が、ばったりと倒れて、暫く起き上れないでいる時、それを左に避けてしきりにお詫びをしている者があります。それは竹の笠を被った小柄な男でありましたが、首っ玉へ風呂敷包を結び、素足に草鞋をはいて、手に杖を持っておりました。

「この野郎、御免で済むと思うか」

ようやく起き上った金助は、目を怒らして小男を睨みつけて、言葉を荒っぽくして叱りつけました。

「御免、おいらは草鞋の紐を結んでいたところなんだ、そこへお前が来て、よろよろとよろけたから、危ねえ! と思って左へよけたんだ、左へよけた途端にお前が前へのめったんだから、おいらに罪はねえようなものなんだが、それでも時と場合だから、おいらの方からあやまってやらあ」