Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
「福、貴様がでしゃばるところじゃないぞ、貴様は墨のすり賃に、二百も貰って引込めばいいんだ」
神尾が福兄をたしなめると、福兄は納まらず、
「いけやせん」
胡坐を組み直して強面にかかろうとするのを、お角は笑いながら、
「福兄さんには殿様に内密で、わたしが、たくさんお礼を致しますから、もう少し待って下さいね、今が大事の時なんですから。その代り今度のが当りさえすれば、ほんとうに福兄さんを福々にして上げますからね」
「うまく言ってやがらあ。けれども、そう話がわかりゃそれでもいいんだ」
福兄はそれで、どうやら納まりかけた時に、神尾主膳が、
「お角、今に始まったことではないが、お前の腕の凄いのには恐れ入った」
改まったような言いがかりだから、お角も用心して、
「殿様、改まって何をおっしゃるのでございます」
「しらを切っちゃいかん、お前が今度の房州行きなんぞは運もよかったが、腕の凄さは、いよいよ格別なものだ」
「神尾の殿様、そんな気味の悪いことをおっしゃっておどかしちゃいけません、こう見えても気が小さいんですからね」
「あんまり気が小さいから、少しはオドかして、大きくしてやらぬことにはしまつがつかん」