Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠5
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme
つい口が利けなくなってしまったのかも知れません、それから暫くして、お前は幾つだ、と悪者が聞きました時に、女の人が十九だと申しました。それからのことは申し上げられません、私がぼんやりしてしまったのでございます、何が何だかエレキにかけられたように私は、それを聞きながら、咽喉がつまって一言も出ないで、立ち竦んでしまったんでございます。ところが、わからない上にもわからないことは、その悪者が病人なんでございますよ、それが全く不思議でございます、歩くにさえやっと息を切って歩く病人でございます、その病人が、あなた、やっぱり、ああして辻斬に出て歩きたがるんですから、ずいぶん腕は利いているんでございましょう。それにあなた、あれは、ただ人を斬ってみたいという辻斬とは全く違います、ただ斬っただけでは足りないんでございます、ああして嬲り殺しにしなければ納まらないのでございます、苦しがらせて殺さなければ、虫が納まらないというものでございましょう、全く怖ろしいものです。それを私が、こちらに立って、ちゃあんと手に取るように聞き込みながら、それで一言半句も物が言えなかったのは、いま考えると私が怖かったからでございます、もしあの時に、私が何か言おうものならば、きっと私が殺されてしまいます、私が殺されなければ、このお蝶さんが殺されてしまい