Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠5

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠5 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 262.120 Zeichen · 516 Bildschirme

Aozora Bunko

「別に俺らも、お前から迷惑をかけられたとも思わねえが、今朝起きて見て、どうもちっとばかりおかしいことがあるんだ」

「そのおかしいこととは?」

「それだ、お前は、俺らに断わりなしで、ゆんべ夜中にどこへか出かけやしねえか」

「そんなことはない」

「無え? 無えとするとどうも変だぜ。まあいいや、なけりゃねえでいいけれど、お前、何事があってもまだ当分、外へ出ちゃならねえことは知ってるだろう」

「そりゃ承知している」

「お前が外へ出て悪いのみならずだ、俺らも当分は外へ出られねえことも知ってるだろうな」

「それも知っている」

「二人を、そっとここの長屋へ隠してくれた鐘撞堂の親方の親切のことも、お前にゃわかってるだろうな」

「それもわかっている」

「何だか委しいことは知らねえが、そうして眼が潰れて、その上に身体が弱くて悩んでいるお前の命を、取りてえと覘っている奴があるそうだから、俺らは癪に触って、それでお前のために力になってやりてえと思っているんだ。眼が見えなくなって身体の悪い人間を苛めようてのは、これより上の卑怯な仕業はねえから、それで俺らは、できねえながらも、お前のために力になってやりてえと思うんだ。