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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるたんぼうきしゃのはなし

平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕

平林 初之輔

Lesen Sie 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕 (あるたんぼうきしゃのはなし) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.247 Zeichen · 229 Bildschirme

Aozora Bunko

二人――やあ、先程はどうも。どうしてこんなところにお一人で?

東山――ぼつぼつ一時半になりますから、活動をする前に一つ新しい空気でも吸っておこうと思いましてね。ところで何か手がかりでもありましたか?

芦田――残念ながらまだ何もないですよ。何しろ、今も牧君と話していたんだが、この広い邸じゃ。敵がどこへ姿を現すかわからんので、手のつけようがない。といって、ぞろぞろ部下の者を多勢ひきつれてきたんじゃ、折角の機会を逃がしてしまいますからな。

牧――きっとこの辺の淋しいところへ出てくるに相違ないと私は思いますね。

東山――いいや、そうではあるまいと私は思う。きっとこれからはじまる余興の会場の方へ出てくるに相違ありません。そして人ごみを利用して何か仕事をするつもりなんです。人ごみの中の方がかえって仕事はしやすいですからね。

芦田――そうだ、僕も、この点では東山君の説に賛成だ。それにあいつの目的はその大胆な行為を、なるべく多勢の人に見せてあっといわせることにあるんですからね。それには余興場の付近がもってこいだ。さあ牧君、我々はあちらへ行ってみよう。

芦田と牧右手へ退場、東山は何かうなずきながら二人と反対の方へ退場。