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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるたんぼうきしゃのはなし

平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕

平林 初之輔

Lesen Sie 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕 (あるたんぼうきしゃのはなし) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.247 Zeichen · 229 Bildschirme

Aozora Bunko

骨のうめてがないので、役場で取り扱って、ちゃんと先祖の墓のそばへ埋めてやりました」

「そりゃどうも有り難うございました」

私は私自身の遺骨の埋葬のお礼を言うとき、何だかほんとうに自分が死んでしまって、現在そこにいる自分はほんとうに自分の友達ででもあるかのような気がして、無気味な寒さを背筋に覚えた。

「火葬場はどこでした?」と私はもう一度事実をたしかめようと思ってこう訊ねた。

「たしか、落合ちゅうとこだったなあ」と彼は小使を顧みて言った。

「船井君の墓地はどこですか、ちょっとついでにお墓参りをしてこようと思うのですが」

私はよく知っていたけれども、わざとこうたずねて、道を教えて貰った。そして助役にお礼を言って、役場を出て、雪の中を、子供の時分にふみなれた道を歩いて行った。

私は見すぼらしい両親の石碑の前にたってしばらく心から瞑目合掌した。そのそばに新しく掘りかえした、小さな土のもり上がりができていて、新しい卒塔場が雪の中に倒れていた。そして、土の盛り上がりの上には粗末な白木の位牌がおいてあり、その前に誰がたててくれたのか水仙の花が二三輪たてかけてあった。それを見ると何ともなしに涙が出た。