Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
Lesen Sie 欧洲紀行 (おうしゅうきこう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.107 Zeichen · 241 Bildschirme
お疲れでしょう。ハイラルから今飛行機で来たばかりですが、さっきまでは豪雨で今夜帰れないかもしれないのですよ。朝日の方も困っているようです。」
と云う。第二に私は競争を国境で見たのである。
「何もかも日本はこれだ。」と思う。
ヨーロッパでは新聞は号外も出さぬ。次ぎには支那服を着た特高課の刑事が来る。
「私はこういうものですが、お荷物はそのままにしといて下さい。もうすぐ夜が明けますから大丈夫ですよ。ここは泥棒だけは絶対におりませんから。逃げ場がないのですからな。お宿が定っていないなら、私が御案内しますよ。もうお眠みになる時間もありませんが、それでも一寸お眠みになる方が良いですよ。まだ八時間も発車には間がありますから。」
特高課であろうと何んであろうと、私には日本人でありさえすれば今はこの上もない安心である。刑事に連れられて駅を出る。この刑事はなかなか親切で優しい。私はこの人の裏の気持ちなぞ考えたくもない。よほど物好きな好人物か、さもなくば何か大きな理由がなければ、満洲里の人里放れたところへ来て生活する筈はないのだ。
駅から線路へ降りると、ほのぼの朝日がさして来る。