Japanische Klassiker mit Furigana
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かいていたいりく
海底大陸
海野 十三
Lesen Sie 海底大陸 (かいていたいりく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.400 Zeichen · 179 Bildschirme
「こっちはまっくらさ」
とシリンははきだすようにいったが、きゅうに声をふるわせて、
「――事務長、とにかくこれは大異変だよ。ぼくたちは、もう運転の自信を失ってしまったんだ。もう総辞職だ。しかも英国につかないうちに、魚の腹のなかにはいってしまうだろう、ああ」
事務長も、それをなぐさめるすべを知らなかった。でも今はろうばいしているときではない。異変があるとすれば、極力しっかり気をおちつけて、そこを切りぬける工夫をしなければならないのだ。そう思った事務長は、声をはげまして、機関長シリンをしかりつけた。
「いや、しかられてもしかたがない。しかし、ぼくはもう力がないんだ」
「力がないなんてことはないよ。きかなくなったのは、たかが眼だけのことじゃないか。ほかにまだ手もあり足もあり、脳もあれば耳もあり、鼻もある。――そうだ、きみのところは何かくさくはないか」
と、事務長はふと気がついて、れいのいやな臭気についてたずねてみた。
「くさい? いや、別になんにもくさくはないが、それがどうしたのかネ」
「なに、そっちはくさくないのか。それはふしぎだ。船室や甲板一たいには異様な臭気がただよっていて、じつにへいこうしているのだ。