Japanische Klassiker mit Furigana
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かいていたいりく
海底大陸
海野 十三
Lesen Sie 海底大陸 (かいていたいりく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.400 Zeichen · 179 Bildschirme
火におじる者
こんなへんなことがあるだろうか」
さすがの一等運転士も、心細いことをいいだした。これでは、眼が見えても大したちがいではなさそうだ。
「――で、本船の位置は?」
「全くわからない。とまっていることはわかるが、自記航路計がくるってしまって、どの地点にいるのだかわからないのだ。やがて夜にでもなって北斗星が出てくれば、六分儀でもって測定できるだろうがネ」
「そいつはよわったなァ」
「全くよわった。ぼくはなんだか夢の中にいるような気がする。しかもクイーン・メリー号ごと夢の国に持っていかれたような気が……」
船橋にいる一等運転士パイクソンの声は、まるで地の底から聞こえてくるように、陰々たるひびきをもっていた。
火におじる者
クイーン・メリー号の事務長クーパーは、いまは死を待つばかりだと思った。そのうち機関長のシリンがいったように本船が爆発するか、さもなければ一等運転手パイクソンのいったように夢の国、じつは死の国に横づけになるかもしれないのだ。
「ああ、船乗り稼業もこのへんでおしまいだ」
と、クーパー事務長は、見えぬ眼をまたたいた。日ごろ豪胆をもって鳴っていたが、メリー号の全身不随となったのを知って、今は、すっかり絶望のふちに沈んでしまったかれだった。