Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こはんていじけん
湖畔亭事件
江戸川 乱歩
Lesen Sie 湖畔亭事件 (こはんていじけん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.335 Zeichen · 137 Bildschirme
短刀を初め三造に似合わしくない品々です。で、その棚を捜す時にですね、あすこには二段に棚があって、その間隔が狭いものだから、下の棚の奥へ手を入れると、上の棚の裏側の桟で手の甲を擦る様になる、それが桟の角だったりすると、そこに溜った煤のために、こんな跡がつく訳なんです」
河野は手真似をまぜて話し続けます。
「これで愈々三造が疑わしくなるでしょう。それからもう一つ、私は三造の性癖について誰も知らないことを知っていました。もう大部以前です。私がここへ来て間もなくのことです。偶然三造が見かけによらない悪人であることを発見しました。奴はあれで手癖が悪いのです。脱衣場に忘れ物などをして置くと、こっそり取ってしまうのです。私はその現場を見たことがある。でも、その時は大した品物でもなかったので、あばきもしないでそのまま見すごしたことですが、ブリキ箱を見て驚きました。これじゃ大泥坊です。馬鹿正直者なんて油断していると、往々こんな奴があります。その油断が彼を邪道に導く一つの動機にもなったのでしょう。それに白痴などにはよく盗癖の伴うことがありますからね」
二十九
「それならそれで、早く三造をとらえなければ」