Japanische Klassiker mit Furigana
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こはんていじけん
湖畔亭事件
江戸川 乱歩
Lesen Sie 湖畔亭事件 (こはんていじけん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.335 Zeichen · 137 Bildschirme
なんぞの様に、唯一の遊び相手にしているといった調子でした。
私は何という変な、気味の悪い子供であったのでしょう。それらの無生物の玩具に、まるで生ある物の様に、言葉をかけていることさえありました。時によって、その相手は、人形であったり、犬張子であったり、幻燈の中の様々の人物であったり、一様ではないのですが、恋人に話しかけでもする様に、くどくどと相手の言葉をも代弁しながら、話し会っているのでした。ある時、それを母親に聞かれて、ひどく叱られたことも覚えています。その時、どうした訳か、母親の顔が異様に青ざめて、私を叱りながらも、彼女の眼が物おじした様に見開いていたのを、子供心に不思議に思ったことであります。
それはさて置き、私の興味は、普通の玩具から幻燈へ、幻燈からレンズその物へと、段々移り変って行きました。宇野浩二さんでしたかも何かへ書いていましたが、私がやっぱり、押入れの暗闇の中で幻燈を写す子供でした。あのまっ暗な壁の上へ、悪夢の様に濃厚な色彩の、それでいて、太陽の光などとはまるで違った、別世界の光線で、様々な画の現れる気持は、何ともいえず魅力のあるものです。