Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
「やぶる手策は?」
「ござりませぬ」
「ばかなッ」
「うそとおぼし召すか」
「おおさ、年端もゆかぬ女童が指揮する野武士の百人足らず、なんで破れぬことがあろうか」
「ではしばらくここにて四ほうを観望なさるがなにより。おお佐分利五郎次の組子はやぶれた、ああ足助主水正もたちまち袋のねずみ……」
「なんの、余が四天王じゃ、いまにきっと盛り返して、あの手の野武士をみな殺しにするであろうわ」
「危ういかな、危ういかな、かしこの窪地へ追いこまれた猪子伴作、天野刑部、その他十七、八名の味方の者どもこそ、すんでに敵の術中におちいり、みな殺しとなるばかり」
「や、や、や、や、や!」
「おお! 殿にもご用意あれや、早くも伊那丸の駕籠を目がけて、総勢の力をあつめてくるような敵の奇変と見えまするぞ」
「お、お、お、民蔵民蔵、汝になんぞ策はないか」
梅雪のようすは、にわかにうろたえて見えだした。
「おそれながら、しばしのあいだ、殿の采配を拙者におかしたまわるなら、かならず、かれの奇襲をやぶって味方の勝利となし、なお、野武士を指揮なすあやしき少女をも生けどってごらんに入れます」
「ゆるす、すこしも早く味方の者を救いとらせい」