Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

深夜の客は暗然として、話す間に、その顔すらもあげなかった。宮内も、いまは浪人の身であり、まったく弓矢をすてた心ではあるが、北庄城にいたころの友が、かく負軍で逃げこんできた姿をみたり、または旧主の亡びる消息をつたえられては、さすがに一掬の涙が眼ぞこにわきたってくる。

「オオ……ではあの我のつよい佐久間どのと意見がちがって……なるほど、得て、一国の亡びる時には、そういうふうに人心へヒビの入りやすいもので」

「のみならず、かれは賤ヶ岳をすてて、先に北ノ庄へ逃げかえり、このほうの軍配すべて乱脈をきわめたりと、勝家公へざん言いたしたとやら」

「ウ、それはまたあまりなこと」

「でなくてさえ、味方の敗軍に、いらだっている主君には、手もなくそれを信じて、身どもを軍罰にかけよという命令をくだしました」

「や、では」

「北ノ庄へかえれば、軍罰に照らされて首を打たれるは必定。といって戦場にとどまれば、秀吉の手におさえられて、生恥をかかねばならぬ窮地に落ちたのでござる。で、ぜひなく、羽柴勢の目をくぐって、ここまで落ちのびて、まいったわけじゃ、ごめいわくでも、二、三日この島にかくまっておいてくださるまいか」