Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

「そ、その通りですよ、親方」

と、蛾次郎は、そばから、おちょぼ口をつぼめて、

「これからまた、富士山のまわりで、すさまじい戦があるとすりゃ、伊那丸と家康の喧嘩でしょうよ。家康も東海道の名将だが、伊那丸のほうにいる忍剣や龍太郎というやつも強いからな。それに、小太郎山にのこっている小幡民部というやつが、たいへんな軍師だそうで」

いいかけたところで、また、卜斎の顔色をみて、

「だが、親方には、かなわねえやきっと――」

と前言をあいまいにした。

「おれも柴田家から爪弾きをされてみれば、なんとか、ここで行く末の方針を立てなければならない場合だが」

「はい、そうです」

と深いわけもわからぬくせに、卜斎が問わず語りにつぶやくのへ、蛾次郎、いちいちあいづちをうって、じぶんも腕ぐみのまねをしている。

「ウム」

それには相手にならないで、卜斎はなにかひとりでこううなずき、上に着ていた陣羽織を脱ぎすてて、

「しばらくの間、またもとの鏃鍛冶にばけて、世間のなりゆきを見ているとしよう。そのうちには、なんとかいい運がひらけてくるだろう」

「じゃ親方、また裾野の人無村へかえって、テンカンテンカンやるんですか」