Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

「しまッた!」

と叫ぶまに、もう見ている間だ! 蛾次郎のあとから小頭の雁六、伊部熊蔵、そのほかあまたの山掘夫たち、防ぎようもなくヒラリヒラリととびあがって、たちまち軍師の間いッぱいになってしまった。

三

「おい、下にいろッ」

と、伊部熊蔵は竹童の肩骨をおした。

「…………」

竹童は肩をふってその手を突っぱなした。咲耶子もすわらずに、まわりの者をにらんでいた。

瞬間、おそろしいだまりあいのうちに、双方の眼と眼だけがするどくからみあった。

とつぜん、ゲタゲタと笑いだしたのは蛾次郎で、

「おいおい竹童、あんまりびっくりしたんでぼうとしてしまったんじゃないか。いくら民部や蔦之助がいるように見せかけていたッて、だめだだめだ、おれも親方も、ちゃんと三方ヶ原であいつらを見ているんだから。――もうあとの空巣へは大久保長安さまの人数が、入れ替りにふもとまで引っ越しにきているんだ。サ、おどきよおどきよ、どこへでも退散しなよ、もう小太郎山の砦は、いまから徳川さまの持物になる、おまえみたいに、京都でお菰をしてきたようなきたないやつは飼っておけないんだ。サ、咲耶子も一しょに山を下りてゆけ、ぐずぐずしていると、命がねエぞ」