Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
博士の部屋の電灯は、ひじょうにうすぐらいのです。
その二つの鏡のうちの、右のほうの鏡の中には、小林少年の部屋の一部が見えています。小林少年は、いきなり空中から声がひびいてきたので、おどろいて、あたりを見まわしているところです。
魔法博士は、それをながめながら、デスクの上のマイクロフォンに向かって、話しつづけるのでした。
「どうだね、小林君、魔法博士のおてなみのほどが、わかったかい。いまきみが見たとおり、わしは、三人のきみの友だちと、それから、きみのそんけいする明智大先生まで、とりこにしたのだ、ワハハハ……、きみはおどろいてしまって、とほうにくれているね。だが、おどろくのは、まだ早いよ。これから、いよいよ、わしの大魔術がはじまるのだ。」
博士はそこで、ことばをきって、マイクロフォンのスイッチを、カチッときりかえました。そして、こんどは、左のほうの鏡の人物に話しかけるのです。
「ワハハハ……、明智先生、お目ざめのようですね。おどろきましたか。ここをどこだと思いますね。ここは、あなたがたが魔法博士の怪屋とよんでいる場所ですよ。」
左の鏡の中では、明智探偵が、ベッドの上に半身を起こして部屋の中を、ふしぎそうに見まわしています。