Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
そして、しばらくすると、あっけにとられて、天井を見あげている人々の顔が、おどろくほど白くなりました。天井のまん中からさがっているシャンデリヤが、きゅうに明かるくなったのです。白熱の色をおびてきたのです。
オヤッと思うまに、またしても、とほうもないことがおこりました。巨大なすずらんの花を、いくつもたばにしたような、その大シャンデリヤが、はじめはすこしずつ、だんだんいきおいをまして、はげしくゆれはじめたのです。何十ともしれない電球の花たばが、世にもおそろしいブランコをはじめたのです。
いまにも、その直径一メートルもありそうな、電球のかたまりが、花火のように、人々の顔の上に、おちかかってくるかもしれません。人々はワーッと声をあげて、部屋のすみずみに身をさけました。「ワハハハ……。」ふたたびおこるぶきみな笑い声。
思わず見あげると、ゆれるシャンデリヤの心棒のそばの、ごう天井の板が一枚はずれて、ポッカリと口をひらいた黒い穴から、人間とも、けだものともわからぬ、おそろしい顔が、のぞいていました。二十面相です。魔法博士の二十面相です。光線のせいか、それが虎の顔とそっくりに見えるのでした。