Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
その男は問屋から荷物を運んできた人夫でした。
「まるで、つむじ風のようなものだったよ。階段をおりていると、下のほうからヒューッと、風が舞いあがってきて、まともに、おれの胸にぶっつかった。ひどい力だった。おれは思わず足をふみはずして、下までころがりおちてしまった。」
人夫は、あとで、そんなふうに説明しました。
そして、透明怪人は、どこともしれず、逃げさってしまったのです。階段の上に出て、人ごみにまぎれこんでは、もうどうすることもできません。広いデパートの中です。すがたのある人間だって、なかなかさがしだせないのに、まして、目に見えぬ怪物を、さがすなんて、思いもよらないことです。
あとでしらべてみますと、デパートの宝石売場などでも、べつにぬすまれているものはないことがわかりました。むろん、怪物は人形に化けて、ぬすみをはたらくつもりだったのでしょうが、その目的をたっしないまえに、木下少年のために、見つけられてしまったのです。
さて、デパートのさわぎは、べつだんのこともなく、おわりましたが、透明怪人は、まだ東京のどこかにかくれているのです。そして、つぎのえものを、ねらっているのです。