Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
おい、二号はいるか、いたら返事をしなさい。」
すると、部屋のむこうのほうから、「ハイ。」という返事がしました。
「三号はいるか。」
それにたいして、また、べつの方角から、ちがった声が「ハイ。」とこたえました。
「どうだ、大友君、たしかにふたりいるだろう。しかし、すがたは、まったく見えない。これではまだ、信用できないかね。よし、それじゃあ、しょうこを見せよう。二号、実験台の右のはしにあるガラスビンを、薬品だなの上にのせなさい。」
老人のことばが、おわるかおわらないうちに、その実験台の上のガラスビンが、スーッと宙に浮きあがりました。そして、グングン高く、あがっていって、そのビンは、薬品だなのいちばん上に、チョコンとのって、そのまま動かなくなりました。
たしかに、この部屋には目に見えない人間がいるのです。いったい、そんなことができるのでしょうか。薬の力で人間を、自由自在に、すきとおらせ、見えなくしてしまうなんて、そんなことができるものでしょうか。しかし、目のまえに、しょうこを見せられては、信じないわけにはいきません。大友君は、夢に夢みるここちでした。
「どうだね、わしの言うことが、うそでないと、わかったかね。