Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
明智は話しおわって外出のしたくをはじめたのですが、三分もたったかと思うころ、卓上電話がまたしても、けたたましく鳴りひびきました。ふたたび受話器を耳にあてますと、それは公衆電話からの聞きおぼえのない、みょうにしわがれた声でした。
「明智事務所ですね。先生いるかね。」
「わたしが明智です。あなたは?」
「きみが、これからあいてにしようという男だよ。わかるだろうね。」
「オヤオヤ、すばやい挑戦ですね。きみは察するところ、洞窟の怪老人だね。」
「フン、さすがにわかりが早い。お察しのとおりだよ。ところで、きみは、いのちがおしくないのかね。」
「ハハハハハ、脅迫ですか。そいつは、ぼくにききめがありませんよ。」
「あくまで戦うというんだね。」
「戦うのではない。きみのひみつを、あばくのだよ。それも、あまり遠いことではない。」
「ハハハハハ、はないきがあらいね。だが、明智君、おれはおどかしで言っているんじゃない。ほんとうにやるんだぜ。きみはかたわものにされてしまうかもしれない。殺されるかもしれない。いや、もっとおそろしいめにあうかもしれない……。きみのような、すぐれた人物が、この世から消えてしまうのは、まったくおしいのでね、おれは忠告するんだよ。