Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
その文代さんがドアをあけてはいってきて、明智のそばに近づきました。空色の洋装がよくにあって、まゆがこく、目の大きい、美しい人です。
「いよいよ、透明怪人の事件を、てがけることにしたよ。で、これから、ぼくは警視庁の中村君のところへいくのだが、出ようとしていると、透明怪人の首領から、電話がかかってきた。小林君が言っていた、れいの四角なメガネをかけた怪老人だよ。」
「まあ、それで、なんて言いますの。」
「手をひけ。でないと、いのちがあぶないぞ……。きまり文句さ。」
文代さんは、名探偵のおくさんですから、そういう、こわい話をきいても、びっくりするようなことはありません。
「でも、あいてには、目に見えない手下が、ついているんですから、ようじんなさらないと。」
「ウン、ぼくも今それを考えていたのさ。こんどのやつは、よほど手ごわいらしいからね。げんに、こうして話しているあいだにも、透明人間が、この部屋にしのびこんで、立ち聞きをしているかもしれない。目に見えないやつだから、すこしもゆだんができないのだよ。だから、きみとの話も、ふつうの声では、いけない。耳をおかし。」
文代さんは、明智の口のそばへ、顔を近づけました。