Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
びっくりして、ふりむくと、クッションが動いてできたすきまから、ビックリ箱の人形のように、一つの人間の顔がヒョイとあらわれたではありませんか。しかも、その顔が、やっぱり、あのぶきみなろう仮面だったのです。ろう仮面といっしょに、一本の手がヌーッと出て、それがピストルをにぎっていました。そして、そのピストルの先が明智のせなかに、おしつけられたのです。
敵はふたりでした。しかも、ふたりともろう仮面の透明怪人です。ひとりは前の運転席から、ひとりはクッションのうしろから、それぞれ、ピストルをつきつけているのです。このふたりのろう仮面は、たぶん怪老人がつくった透明人間第一号と第二号なのでしょう。
さすがの名探偵も、もうどうすることもできません。さけんでみても、あたりに人かげもない、広い原っぱです。手むかいすれば、前とうしろから、ピストルのたまが、飛びだします。こうなっては、ただじっとして、敵のするままに、まかせるほかはありません。
「エヘヘヘヘ……、探偵さん、おれたちの首領が、しんせつに、電話で注意してやったのに、言うことをきかなかった天ばつだよ。首領の知恵には、さすがの探偵さんも、かなわなかったねえ。