Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
昼間の服装のまま、ベッドによこたわって、まじまじとしていました。右がわの部屋には中村係長と黒川記者が、左がわの部屋には小林少年がいるのですから、何かあやしいことがあったとしても、声をたてれば、すぐたすけにきてくれると、安心はしていても、やはり、なんとなくしんぱいで、ねむってしまうことはできません。
そのとき、どこかの裏のほうで、ピリピリ……と笛の音がしました。警官のもっている呼びこのようでした。それは、刑事のひとりが道化服の男をみつけて、おっかけながら吹いた、あの呼びこだったのですが、文代さんはそれとは気づきません。しかし、何かおこったのではないか、透明怪人が、しのびこもうとしているのではあるまいかと、にわかに胸さわぎがしてきます。文代さんは、思わず、ベッドの上に、起きなおって、耳をすましました。
すると、呼びこの音があいずででもあったように、入り口のドアが、スーッと音もなくひらいたではありませんか。ギョッとして、見つめると、ひらいたドアのそとに、中村係長と黒川記者が、ものものしいようすで、立っていました。
文代さんが、びっくりして、何か、言おうとしますとふたりとも、指を口の前にたてて、「だまって。