Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
それを見おくるようにして、電柱のかげから、さっきの一寸法師のような黒い影があらわれ、そのまま探偵事務所のほうへ、走りだしました。目にも見えない、すばやさで、チョコチョコと走って、たちまち、もとのコンクリート塀の、くぐり戸から、事務所の庭にはいっていったのですが、そのとき、ヒョイとふりむいた顔を、街路灯の光が、まざまざと、照らしだしました。それは、小林少年でした。リスのようにすばしっこい、少年探偵の小林君でした。
小林君は、あの自動車の下にもぐりこんで、何をしたのでしょう。また、小林君がさげていたブリキカンのようなものは、いったい、なんだったのでしょう。じつは、この小林君のふしぎな行動が、もとになって、少年探偵団の大活躍が、はじまるのですが、それは、もっとあとのお話です。
場面は一転して、こんどはやみの中に消えていった、怪自動車の内部です。その座席には、明智夫人の文代さんが、中村係長と黒川記者に、りょうほうから、はさまれて、腰かけていました。さっき、小林少年の目の前で、自動車に乗った三つの黒い影は、この人たちだったのです。
自動車が、走りだしたかと思うと、文代さんは、「アラッ!」