Japanische Klassiker mit Furigana
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とらのきば
虎の牙/透明怪人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 虎の牙/透明怪人 (とらのきば) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 193.761 Zeichen · 388 Bildschirme
あれは、ふたりの少年の目の前で、服をぬいだ。すると、まったく目に見えない人間になってしまった。あれをどうせつめいするのだね。まさか、あのふたりの少年が黒川の助手ではないだろう。」
「あれはアヤツリ人形のしかけなんだよ。ろう仮面の男は、焼けあとの、こわれたれんがの建物の中にはいった。ふたりの少年は、建物のそとで、しばらく、ためらっていた。男はそのすきに、横のほうから、建物のそとへ、逃げだし、あとは、あらかじめ用意しておいたおなじ仮面と、おなじ洋服が、たくさんの黒い絹糸で、二階のゆかのわれめからつりさげてあったのだよ。二階にはひとりの助手がいて、その絹糸をあやつり、仮面や洋服をぬがせたり、ぬいだ洋服をまるめたり、それが宙に浮いて、建物の横の出口のほうへ、動いていったりするように見せたのだ。もう、夕方の、うすぐらいときだったから、少年たちはほそい絹糸や、人間の肩のかたちにまげたハリガネなんかの、しかけが見えなかったのだよ。
黒川はふたりの少年といっしょに、ろう仮面の男を尾行して、服をぬいだやつを、おっかけ、とっくみあいをしたように、みせかけたが、むろん、あれは、おしばいにすぎない。