Japanische Klassiker mit Furigana
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やそうざっき・やちょうざっき
野草雑記・野鳥雑記
柳田 国男
Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme
雨でも降りつづいて五六日も出ずにいると、すぐに化物屋敷のようになって心までが荒びるので、近年は草取りが夏秋の日課になってしまった。人も草取りを日課にする年になると、もはや少年の日の情愛を以てこの物に対することが出来ない。この変化は相応に寂しいものである。
よい草いやな草の差別は子供もするが、標準は違っている。かたばみは我々にとっては迷惑至極な草だが、彼等はあの葉の珍らしい形と、実が胡瓜のようなのに興味をもつ。千なりほおずきなども怖ろしいやつで、うっかり一本を見のがすともう翌年は畠中に満ち、抜いても棄てても後から出てきて、小さななりをして花をもち実が熟する。どうして退治しようかと思うほどであるのに、孫どもはやって来ると先ずそれに目を著ける。杉菜が畠に入ると飛び上るほども農夫が騒ぐのは、一つには根が深くて除きにくいためもあるが、それがまた土筆採りの子供を誘引して、畝を踏み荒される気づかいもあるからであった。佇んでただながめるだけなら、ああ美しいと思うような草でも、土地を再び曠野に返すまいと思えば、精出して抜かねばならぬものが多い。それを承知の上で雑草の方にも、驚くような繁殖力、智慧と名づけてもよいほどの対抗手段をもっていることが、子供でないだけに少しずつわかって来た。