Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やそうざっき・やちょうざっき

野草雑記・野鳥雑記

柳田 国男

Lesen Sie 野草雑記・野鳥雑記 (やそうざっき・やちょうざっき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.016 Zeichen · 284 Bildschirme

Aozora Bunko

私の家では、始めには庭に何物をも栽えない主義であった。木は門を出ること数歩にして松でも何でもある。草は抜ききれないほど色々のものが生える。どんなものが先ず生えて来るか、見ようと思って空地にして置いたのだが、あまり土埃りが立つというので芝を張った。そうするとその隙間から顔を出したのが、隣の地面からの根笹の芽であった。これは棄てて置くと笹原になるから鋏で切った。その次には職人が食べてほうったかと思う梨の芽生えが二本、松が一本と片隅に合歓の木とが生えた。これだけは約束だから成長にまかせ、もうそのあとは構わずに置くとよかったのだが、春になって気がかわって梅をたった一本、竹垣の近くに移植したのが病みつきで、秋はその隣へ小さな木犀と山茶花、安行からは富有柿の若木が来る。いけて置いた丹波栗が芽を出す。何やらかやら皆大きくなり、おまけに隣地の檜の木までが林のように茂って来て、目隠しにはよいが日陰が多くなった。幼な馴染の草などは、大抵は十分な日の光の中で育つものばかりだから、こんな処には見切りをつけて、ずんずんと野外に退却してしまい、家のまわりにはいやな草ばかりがはびころうとする。