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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 猿回し

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 125.671 Zeichen · 252 Bildschirme

Aozora Bunko

それは八五郎の言う通りでした。よく見ると二間ばかりの間、土の上へ箒で撫でたような引っ掻きがついて居るのです。

「その時、庭に誰が居たんだ、二階には、誰と誰が居たんだ」

「そいつは念入に調べてありますよ」

「二階の手摺から突き落した奴と、引摺って来て、石灯籠を転がした奴とは違った人間かも知れない――第一、石灯籠などといふものは、危なそうに見えても、滅多に転がるものじゃない。この石灯籠は出来がどうかして居て、直ぐ転がる癖があるんだろう、それを知ってる者でなきゃ、わざわざ二間も先から、眼を回した奇月を引摺って来て、その上へ石灯籠を背負わせる知恵が出るわけは無いぜ」

平次の観察は、次第に緻密に正確に、その時の様子を再現して行くのです。

「そう言えば、石灯籠の笠に、二箇所ほど欠けたところがありますね」

八五郎は石灯籠の笠石を起して、あちこち調べて居ります。

「昨日や今日打っ欠いたものじゃあるまい、御影の欠けた場所が、少し古くなって居るようだ。前にも何度か、地震か風で転げたことのある石灯籠だろう、植木屋が知ってる筈だが――」

平次は出入の植木屋を呼ぶ気になりましたが、それにも及ばず。