Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
近頃は若旦那の金之助さんのことも揉め、踊りの仮舞台を此家の隣の空地へ建てて、一言も挨拶をしなかったと、お組さんをひどく怒って仲が悪くなって居りました」
そんな事はしかし、お槇が説明するまでもなく、平次はことごとく承知して居ります。
「話は違うが、今朝、お菊の死んでいるのを見付けたのは、お前さんだと言ったね」
「ハイ、格子を開けて、いつものように木戸を開けるつもりで外へ出ると、ツイ鼻の先にお菊が――可哀想に首に手拭を巻いたまま、下水に半分落ちて居りました」
「木戸は締って居たのだな、間違いもなく」
「間違いはございません、私が此手で開けたのですから」
「もう一つ、お菊の首を絞めた手拭は、確かに小三郎のものだと言ったね」
「あんな変な柄の手拭など、滅多に堅気の人は持って歩きません」
「その手拭を――」
「ゆうべ、小三郎さんが忘れて行ったのを、お菊は持って追っ駆けましたが、追いつき兼ねて、此上り框の隅っこに置いた筈ですが――おや、おや、おや、これはどうしたことでしょう」
入口の沓脱の間を覗いたお槇は、其処に落ちていた手拭を拾いあげて、思わず眼を見張ったのも無理はありません。