Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.082 Zeichen · 257 Bildschirme
ませんか」
「それだよ、八」
「何が、それで?」
「伊保木の倅を殺して、下女のお六を絞めたのは、矢張りあの野郎だ」
「大丈夫逃げはしません、裏でお嬢さんと話をして居るから」
八五郎は飛んで行きました。お艶の見て居る前で、それは難儀な捕物でしたが、兎にも角にも、下男幹助に縄を打って引立てたのです。
「野郎、神妙にせい」
* *
一件落着の後、
「あの幹助という下男は、薊の三之助も殺したのでしょうね」
と、八五郎は平次の説明を引出しにかかります。
「いや、薊の三之助を殺したのは幹助じゃない、三之助はお艶を一枚絵に描かせる世話をしたので、それを恩に着せて口説き廻したことだろう、――お艶はまた、綺麗に生まれついたのが災難で、きりょう自慢が嵩じた果て、何んとかして自分を江戸一番の美人と言わせようと思ったことだろう」
「大した望みですね」
「魔がさしたのだよ。そんな事で薊の三之助と逢引をする約束をさせられたが、戸締が厳重で引入れる工夫は無い、そこで、身軽な三之助は、軽業をやってお艶の面白がるのを見ようと思い立ち、お艶に手伝わせて、路地の先の長屋の二階から、お艶の部屋の隣の大納戸まで忍び返しを越して綱を手ぐって行くことを思いつき、二、三度はそれで逢引を重ねたことだろう」