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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

迷惑でしょうが、町内付合だと思って涼み船の人数に入って下さい」

「それはもう、喜平さん」

平次は嫌とも言えません。

それから酒が始まって、趣向が一とわたり凝らされると、日が暮れる頃から一人二人と帰って、酉刻(六時)過ぎまで隠居所に残ったのは、たった六人だけでした。

涼みの相談などは、一向気が乗らなかったので、平次は何べんか帰ろうとしましたが、隠居の喜平は折入って智恵を借りたいことがあるから、皆んなの帰った後まで残るように――と再三頼み込むので逃げも隠れもならず、ほろ苦い杯を嘗めております。

「喜平さん。今度は腰が痛いの、筋がつるのとは言わせませんよ。船は大きいし、酒はふんだんに積込むし、三味線は申分がないし、踊って踊って、踊り抜いて貰いますよ」

小間物屋の主人――田原屋仁三郎はこんな事を言うのでした。これは四十七八、世帯の苦労はしておりますが、喜平に劣らぬ愛嬌者で、若い時分から無二の間柄です。

「それがいけないんで、仁三郎さん。お互に年は取りたくないネ。持病の疝気が嵩じて、近頃は腰も切れない始末さ。気ばかり若くたって、もういけねえ」

喜平は酒が廻るにつれて痛くなった腰を叩きながら、恐ろしく苦い顔をして見せます。