Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
酒は飲むが、薬と素人浄瑠璃は大嫌いな俺だ。毒薬なんか頼まれたって人に盛るかい、間抜けめ」
こういった源吉の前へ、平次は素知らぬ顔を持って行ったのです。
「威勢がいいね。源吉さん」
「朝っから呷っているんだ。それで威勢が悪かったらお目に掛らねえ」
「薬と素人浄瑠璃は変な取合せだね」
「どっちも罷り間違えば人殺し道具だからよ。洒落の判らねえ岡っ引じゃねえか」
「ハッハッ、これは参った。ところで源吉さん、ツケツケ物を訊いてすまねえが、浜田屋さんとは金の取引があるそうで」
「へッ、取引じゃねえ。引だけだ」
「引と言うと?」
「ちょいちょい引いてみるが、なかなか取らせちゃくれねえ。死んだ者の悪口を言うようだが、あの喜平親仁は、思いのほか判らねえ男さ。たった三十両ばかりの借りを、月に二度ずつ催促されちゃ、俺だって気が滅入るだろうじゃないか。お蔭でこの半歳の間に、酒が五合ばかり強くなった」
これでは手のつけようがありません。店の者に聞いても、昨夜浜田屋から真っ直ぐに帰ってから外へ出ないのは確からしく、顎や頬を見ても鍋墨の痕も火口の屑も残ってはいなかったのです。
九
「親分、判りましたよ」