Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

「誰か手を貸して貰いたいが」

さすがに平次は一番落着いておりました。一とわたり驚きの納まるのを見ると、こう言いながら、集まった人数の顔を読みます。

「…………」

誰も返事をする者はありません。

「八、どうだ」

「やりますよ」

ガラッ八はさすがにいやとは言いません。

「梯子が一挺、莚が一枚、――仏様を乗っけて四隅へ縄を通して吊り上げるんだから、大丈夫なのがいい」

平次の言葉に勢いを得て、番頭達はようやく動き始めます。

井戸から引上げた死体は、想像以上に不気味なものでした。肉漿と泥とに、着物は生昆布のように濡れて、縞目も判りませんが、左の胸へは脇差が一本、深々と突っ立って、赤錆に錆びております。

肉はほとんど落ちて、乾いた壁土や木舞の中に埋まっていただけに、申分のない曝されようですが、その代り、人相の鑑定の付けようはありません。

「かなり大きな男には違いないが――さて、誰だろう」

平次は四方を見廻しました。恐ろしい沈黙と動乱の世界も、少しずつ明るくなって、不気味な骸骨の眼が、皆んなを睨み据えているようでもあります。

「心当りがあったら言う方がいい。こんなにされちゃ誰だって浮ばれまい。