Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(二)八人芸の女
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme
「詳しくもざつにも話しようはねえ。親分の言い付け通り、番頭の後を跟けて行くと、――あの番頭はまた恐ろしく几帳面な野郎で、他見もしなきゃア、後ろも振り向かねえ、往来の真ん中を一文字に歩くんだ。――子供にだって後を跟けられる」
「無駄を言うな」
「真っ直ぐに越前屋へ帰ると、店の中は煮えくり返る騒ぎだ、――番頭の留守に、主人の総七が、屑金物を入れた大箱の下敷になって死んだんですぜ」
「手前は見なかったのか」
「見ようと思ったが、後を跟けた番頭に姿を見られちゃ悪かろうと思って、臭いだけ嗅ぐと飛んで帰りましたよ」
「それはよかった、――放っておいても、向うから迎いに来るよ」
「――でしょうかね」
「見ているがいい」
平次の言葉は見事に当りました。それから間もなく越前屋の迎いが、八五郎と同じように息せき切って飛んで来たのです。
「親分さん、越前屋から参りました。主人が大変でございます、ちょいと御出下さいますように――」
「誰の指図だ」
「叔父さんの勝造さんで」
「一体主人がどうした」
指図をした人を訊いて、それから主人の様子を尋ねるなどは、随分きわどい掛引ですが、使いの若い男は、そんな事までは気が付きません。