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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

「ヘエ――」

「床下から出た瓶の蓋が少し隙いていたので、フト文銭を一枚投り込んだ――あの辺は徳三郎の悪賢いところだ。瓶に手をかけたのはあの男より外に無い。封印をする前、ほんの一寸の隙にやったんだ。遺書は真物さ。菊之助はお粂に騙されていたが、根が良い男だ。実を言うと俺はお粂が飛出すのを待っていたんだよ」

「ヘエ――、どうする積りで」

「お粂は悪い女だ。総七にまでちょっかいを出していたんだが、追出す証拠もなく、菊之助もその気にならない。お粂が自分から飛出せば、菊之助とお勇はちょうど良い配偶じゃないか。二人一緒になれば、従兄妹同士で越前屋が立てられる。勝造は娘の出世になることだから、自然遠のくだろう。あれは口ほどでない腹の良い男さ」

「なるほどね」

「徳三郎は太い男だ。する事が一々僧いよ。主人の配偶お信を殺したのもあの野郎の仕業だろう、瓶へたった一枚の文銭を投り込んで遺言状を偽物と思わせ、菊之助を相続人にさせなかった手際などは凄いくらいだ」

平次――悪人でさえ憎み切れない平次が、こんなに言うのはよくよくの事でしょう。妾お崎の家に、想像以上の金品が隠してあったのも、徳三郎の悪賢さの証拠の一つだったのです。