Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(二)八人芸の女

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(二)八人芸の女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.562 Zeichen · 291 Bildschirme

Aozora Bunko

四月頃から気のきいた単衣に、足袋、雪駄履きの姿で、地紙型の箱に、扇の地紙を入れそれを両懸にして、「地紙、地紙、地紙扇」と呼び歩き、呼込まれると、即座に折って渡すか、手の込んだのは、註文だけ聞いて、翌る日届けるようにしたものです。

地紙売は大抵若い良い男で、良家の息子などの道楽の果が多く、洒落た身扮をした上、役者の声色や、軽口に、物真似などを景物に、街から街と流したのですから、当時は人気のある商売だったに相違ありません。

その中でも、橋場の綾吉は通り者で、男が良いのと、軽口上手で、大店の娘、お屋敷方の女中などから、廻って来るのを待ち遠しがられるほどの人気でした。

その綾吉が殺されたのです。

「皆んな掛り合いだ、帰っちゃならねえよ。誰か、三輪の親分を呼んで来い」

年上の植幸は、早くも事態の重大さに気が付いて、入口に立ちはだかったままこんな事を言っております。

幸い、綾吉の長屋のツイ三四間先は番太の小屋で、子刻前は油障子を開けて、親爺は草履などを作っているのでした。

「親方、どうかしましたか」

番太の親爺は驚いて顔を出します。

「爺さん、大変ッ、綾吉が殺された。