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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme

Aozora Bunko

婆やが寝酒を呑むことを知っている人間の仕業だ」

「それなら、真田紐は余計じゃありませんか」

「ちょっとお関の方へ疑いを向けて、その間に婆やを葬らせるつもりさ。自分の方へ疑いのこないようにする計略だよ」

「悪い野郎だね」

「野郎だか女だか解らない。――おや?」

平次はギョッとした様子で立ち止まりました。

「親分、何で?」

「あれを見るがいい、悪人には不思議に手ぬかりがあるものだ」

指さしたのは、お勝手寄りの壁に立てかけた竹竿の切れっ端、六尺くらいもあるのに、一尺ほどの曲った横木を縛った十字形のものでした。

「あれは何で?」

「あの棒に着物を引っ掛けて、上へ団扇か何か差したのを、木戸の外の下水の縁へでも立てておくと、面喰らった若い娘は、真っ暗な晩だったら、背の高い男と見るようなことはないだろうか」

「なるほどね」

「そうでも思わなきゃ、あの十文字の使い道が判らないよ。それに横木は人間の肩くらいの勾配で、下へ流れているのは、手数のかかった細工じゃないか」

「すると」

「背の低い人間の細工だ」

「シッ」

「人が来たのか。よしよし、もういちどお関のところへ行ってみよう」

二人が入って行くと、お関はもう観念しきった姿でした。