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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme

Aozora Bunko

「丸屋の金蔵をどうかした野郎と、四日後の泥棒と、同じ人間だと思い込んだんだ。伝助が八月十七日に、成田へお詣りに行ったことは確かなんだから、うっかり油断をして――」

清吉は口惜しそうでした。

「誰でも一応は間違えることだ。まアいいや、こいつは兄哥の手柄にして、番所へ引いて行くがいい。俺はもう少し捜ってみるから――」

平次は伝助を清吉に縛らせて、惜しげもなくその手で送らせました。

「親分、いいんですかえ」

後ろを見送ってガラッ八。

「いいってことよ、それぐらいのことをしてやらなきゃ、清吉も顔が立つまい。それよりは日の暮れる前に金蔵の方の目鼻をつけることだ」

「三輪の親分が、一と月死に物狂いになって、解らなかったんですぜ、親分」

「一と月もかかるからいけないのさ」

「今そこで下っ引に逢いましたがね、――三輪の親分がそう言ったそうですよ、――俺が一と月で判らなかったことが、銭形のに七日や十日で判るものかってね」

「筋を追わなかったんだよ。見当違いをあさっていちゃ、一年経ったって判るものか」

平次は言い捨てて、丸屋の家の四方をグルリと一と廻りしました。場所柄に似ぬ小さい庭があって、手頃な物置が一つ、お勝手口からは下女のお留が、物好きそうに顔を出して眺めております。