Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme
「昼の一埒を娘のお京さんから聴いて、事の切迫を覚った鞍掛宇八郎は、鳴川留之丞に直々の掛合をする心算で昨夜ここへ乗込んで来たに相違ない。二人はさんざん言い争った揚句、抜き合せると、手もなく鞍掛宇八郎は勝った、――が」
「誰が、その勝った鞍掛宇八郎を刺したのでしょう」
「さア?」
平次の明察もそこまでは届き兼ねたのです。
「どうかすると、砧右之助といった、あの気の弱そうな若い男じゃありませんか、――鳴川留之丞を鞍掛宇八郎に討たれた上、大事の絵図面まで取られちゃ、砧家は浮ぶ瀬はない」
「…………」
平次の疑いもそれだったのです。
「ね、親分」
「それは考えられない事はないが、後ろから突くのはあんまり卑怯だ。それに、自分の持っていた人相書を土竈の穴へ入れるのは変じゃないか」
「とにかく、あの若い浪人者をしょっ引いて来ましょうか」
とガラッ八。
「砧右之助は駒形の六兵衛店に、偽名もせずにいる。丁寧につれて来るがいい、――それから、鞍掛宇八郎の浪宅は少し遠い。本郷丸山の手習師匠だ、これも誰か人をやるんだ――お前はここにいる方がいい」
「ヘエ――」
ガラッ八は飛んで行きました。