Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme
「ヘエ――」
「三四軒歩いて二十両ばかり借り出している」
「変な野郎ですね」
「あくる日の昼頃、二た刻ばかり留守にしたお照は、宇太八に逢って、あの手紙を書いた様子だ。鋳掛屋の小僧に小遣をやって訊いてみると、手紙の頼み主は、どうも宇太八らしい。五十七八の、よく禿げた、大きな高荷を背負った男だというから」
「あの小僧奴、あっしが訊いた時は、そんな事を一つも言いませんよ」
「脅かしすぎたんだよ。子供は脅かしちゃ口を開かねえ」
「忌々しい小僧じゃありませんか」
「まア、いいやな」
そんな事を言ううちに、二人は六丁目の桜屋に着いておりました。
「おや?」
中はザワザワと立ち騒ぐ人声、物音。
スッと入ると、
「太え阿魔だ、神妙にせいッ」
十三丁目の重三が、張りきった叱咤の声。その膝の下にキリキリと縄を打たれて引据えられたのは美しい下女のお照ではありませんか。
「お、十三丁目の親分、大変なことをするじゃないか」
平次は思わず非難の声を掛けました。
「銭形の、とうとう捕まったよ。この女はお狩場の四郎の娘だ。あの手紙を書いたのはこの女さ。お美代殺しを、手紙で白状しているんだから、文句はあるめえ」