Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十一)懐ろ鏡 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.130 Zeichen · 288 Bildschirme

Aozora Bunko

「八、近所の衆の噂を聴いてみな」

平次は顎をしゃくります。

「さんざんですよ。借りは拵える、飲み倒しはする、家賃だって五つも溜っていまさア」

八五郎は酸っぱい顔をして見せました。

「女出入りはないのか」

「男前と腕前に自惚があったものか、その道には恐ろしく勘定高かったようで」

「女出入りに勘定高いって奴があるものか。お前なんか、勘定低い方だ」

「へッ、違えねえ」

「本人がそう思い込んでいりゃ世話アねえ」

「もっとも柴田の跡取り娘を狙ったり、何とかいう大身に聟入りする話があったんだから、少しは気をつけたんでしょうよ」

「八五郎だっても、狙った穴がありゃ」

「解りましたよ、親分」

「もう少し身が持てるだろうよ」

無駄を言いながらも、平次の探索はピシピシと壺にはまって行きました。

半刻(一時間)あまり後、何もかも見尽して、川波勝弥が恐ろしい喰わせ者であったことまで逐一解りました。

「さア、今度はむずかしいぞ。現場を覗いて、肴町の道場へ行くんだ」

「合点」

平次が号令をかけると、八五郎は忠実な猟犬のように飛び出します。銭形流の神速主義でこの事件を一気に片付けようというのでしょう。