Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
「あっしはやはり有峰なんとかの助が殺したんだと思いますよ。この通り主人の寝間の外に男下駄の歯の跡があるじゃありませんか」
八五郎は縁の下の柔かい土に印された夥しい跡を指さしました。
「念入りに証拠を残して行ったじゃないか、そのうえ煙草入か印籠を落して行くと申分はないんだが」
「おや? こいつは何でしょう」
ガラッ八は沓脱の間へ手を入れて、怪し気な紙入を一つ取出しました。もとは立派な縫いつぶしだったでしょうが、色も褪せ糸もほつれて、見る影もなくなっている上、中は引っくり返して叩いても何にも出ないという恐ろしい空っぽです。
「こいつは誰のだ、聴いて来てくれ」
「よしッ」
八五郎は飛んで行きましたが、間もなくそれは町内の貧乏な浪人者有峰杉之助の品と聴き込んで帰って来ました。
「その有峰とかいう浪人者に逢ってみようか」
平次はようやくそんな気になった様子です。
「そう来なくちゃ面白くねエ」
喜んだ八五郎、平次の後に跟いて手を揉んだり額を叩いたりしております。
「たいそうお茂与の肩を持つようだが、お前は昔からあの女を知っているのか」
「へッ、へッ、ほんの少しばかり」
「へッ、へッじゃないよ。