Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
「さア、早く言ってしまえ。言わなきゃ、お六殺しの下手人にされるぞッ」
「と、とんでもない親分さん。私はあの家の手箱の中から、私の証文を一枚抜いて来ただけですよ」
岩吉はとうとう白状してしまいました。
「なんとつまらない細工をするんだ」
と平次。
「でも、利息を払っても、元金は減りません。一両二分借りて、この三年の間に三両以上も絞られました。――お六が死んだ今となっては、手箱から証文をそっと持って来ても、大した罪じゃあるまいと――」
「馬鹿ッ」
「ヘエー」
「余計な事をするから物事がこんがらかるじゃないか」
「ヘエー」
「その証文をもとの手箱へ返せ――と言うところだが、今度だけは許してやる。その代り何でも言うのだぞ」
「ヘエ、どんな、どんな事でも申します」
岩吉は平次の前に米搗きバッタのようなお辞儀をしました。
「お六といちばん仲の悪かったのは誰だ」
「佐の市でございます」
「その次は?」
「金五郎親方でしょうか」
「一番仲のよかったのは?」
「お六は仲の良い人間を拵えると、損が行くと思っていましたよ」
「その中でも啀み合わないのがあるだろう」
「若旦那――雪之助さんくらいのものでしょうよ。