Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme
お六は知っている顔だから用心もしなかった。それを見込んで、不意に後ろから絞め殺した上、有金を盗って、わざと勝手口を開けて、表からそっと出た」
「表は締っていたぜ」
万七は我慢のならぬ声を出しました。
「紐一本で、外から締められるのさ。皆んな中へ入って見るがいい、俺は外から輪鍵をかけるから」
平次はお六の家の戸の輪鍵の輪に、水で濡らした長い紐の端っこを絡むと、その一端を戸の隙間から潜らして表へ出し、自分は一尺ほど開けたところから外へ出て、戸を締めた上、静かに紐を引きました。紐は平次の手にたぐられると、その末端を濡らして絡んだ輪鍵が、受の金具の上にカタリとはまりました。と見ると、絡んだ紐は独りでスルスルと輪がほぐれて、平次の手に納まるのです。
「あッ」
と驚き騒ぐ人々。
「木戸を外から締めたのもこれと同じことだ。佐の市が夜中に聴いた物音は、曲者が木戸から逃げ出す音だったんだ。見るがいい」
平次は木戸のところまで人々を誘うと、同じ方法で外から輪鍵を掛けて見せました。
「輪鍵が掛って、釘の差していなかったのは、外から細工をした証拠だ。お六の家の表戸も、釘が差していなかった。