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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 139.230 Zeichen · 280 Bildschirme

Aozora Bunko

平次の言うことは自信に満ちております。

「確としたことは判りませんが油を掛けたり、火を付けたり銘々受持があって、ちぐはぐにならないようにしますから、私ども二人ずつ四方に分れておりました。私と御厩様、越後屋さんと大徳屋さん、棟梁と小兵衛さん、宇太松さんと五郎次さん――」

定吉は指を折りながら説明するのです。

「祈祷がきかなくて、東海坊の悪口ばかり言って歩いたという門前町の文七と伊勢屋の利八は、抜け穴の事を知らないだろうな」

「さア、そこまでは解りません。なにぶんそんな事は一向気にかけない東海坊様でしたから、火伏せの行などと言って諸人を騙すのは、いわば火遁の術で、衆生済度の方便だと思い込んでいらっしゃいました」

定吉の説明する、東海坊の人柄はますます怪奇です。狂信者型の人間には、そんなのもあるのかしらと銭形平次も首を傾けました。

「ところで、皆んなの手を見せてくれ」

咄嗟に平次が合図をすると、八五郎と浅吉が手を貸して、十数人の掌を三方から調べ始めました。

「あわてて拭いたって、追っつくかい、馬鹿野郎ッ」

越後屋の番頭の五郎次は、したたか浅吉に頬桁を殴られて、キョトンとして両掌を挙げました。